水産仲卸の仕入売価計算と納品伝票作成を、市場からの帰り道までに終わらせる開発事例
手書きメモとExcel転記で毎朝2〜3時間かかっていた伝票業務を、タブレット1台で完結できるよう設計・開発しました。廃棄ロスの月次把握も、この仕組みで初めて実現しています。
月間伝票作成時間
月60時間→月15時間
廃棄ロス率
把握できず→3か月で8%削減

Story 01
仲卸担当者のある1日
- 1
04:30
市場に到着。セリで落とした品目と仕入れ値をメモ帳に走り書き。手が濡れているとメモが読めなくなることも。
- 2
06:30
仕入れを終えて事務所へ戻る。メモを見ながらExcelに転記し始めるが、文字が薄くて読み違えることがある。
- 3
07:30
得意先ごとに売価を手計算。A店は2割、B店は1.8割と掛け率が違うため、計算ミスが怖くて毎回電卓を叩く。
- 4
08:30
伝票をExcelで1枚ずつ作成して印刷。品目が多い日は配送時間ギリギリまでかかる。
- 5
14:00
午後の売れ残りを廃棄。数量を別のメモに書き留めるが、月末まで集計できないまま積み上がっていく。
- 6
17:00
翌日の仕入れ計画を立てようとするが、今日の粗利がいくらだったか手元の数字では判断が難しい。
Story 02
現場の小さなもどかしさ
メモから伝票まで、同じ数字を何度も書き直す
市場でのメモ、事務所での転記、伝票の打ち込みと、仕入れ価格を3回以上入力し直す流れが当たり前になっていませんか。書き間違いや読み違えが起きても、配送前に気づける保証はありません。
得意先ごとの掛け率計算を毎回手でやっている
お客さんによって掛け率が違うのは当然のことですが、品目数が多い朝に全部手計算するのはかなりの負担です。急いでいるときほど計算ミスが怖くなる、という経験はありませんか。
廃棄ロスがどれだけ出ているか、月末まで分からない
今日何キロ捨てたかは分かっていても、先月と比べてどうなのか、どの品目が特に出ているのかは、月末に手集計するまで霧の中です。手を打てるタイミングが常に後手になってしまいます。
今日の粗利が手元でぱっと出てこない
売上は伝票を足せばなんとかなるものの、仕入れ原価と並べて粗利を出すには手計算が必要で、日々の経営判断の材料としては使いにくいのが正直なところではないでしょうか。
Story 03
市場でタブレットに入力するだけで、伝票まで終わる流れに変わりました
今回ご依頼いただいた事業者様では、市場での仕入れ作業と事務所での伝票作成が完全に切り離されていたことが、毎朝の時間的な苦しさの根本にありました。 そこで開発したのは、市場でタブレットから仕入れ価格を入力すると、あらかじめ登録した得意先別の掛け率をもとに売価と粗利がその場で計算され、納品伝票のデータが自動でできあがる仕組みです。事務所に戻ったときには印刷するだけの状態が整っています。 ロスについては、その日の廃棄数量を品目ごとに記録しておくだけで、月次レポートとして自動集計されます。どの品目が、どの時期に、どのくらい廃棄されているかが一目で確認できるようになり、仕入れ量の見直しや陳列の工夫を、感覚ではなく数字を根拠に話し合えるようになりました。 「今日の粗利はどうだったか」「先月より廃棄は減っているか」という問いに、翌日を待たずに答えが出る。毎朝の流れそのものは変えずに、記録と計算の手間だけを取り除いた開発事例です。
App Tour
画面でみる業務改善
Screen 01
仕入れ価格入力・売価算出画面
市場で仕入れた価格をその場でタブレットに入力すると、得意先ごとに設定した掛け率をもとに売価と粗利率が即座に計算されて画面に表示されます。これまで事務所に戻ってからExcelを開き、電卓を叩きながら1件ずつ手計算していた作業が、市場を出る前に完了するようになりました。粗利率があらかじめ設定した水準を下回っている場合は画面上でお知らせが表示されるため、値付けのミスや見落としも防げます。

Screen 02
納品伝票プレビュー・印刷画面
売価の入力が完了すると、得意先ごとの納品伝票が自動で生成されます。印刷前に内容を画面で確認できるため、記載ミスに気づいてその場で修正することも可能です。これまではExcelのシートを得意先の数だけ開き、品目と価格を1行ずつ打ち込んで印刷していました。その転記作業がなくなり、朝の配送準備にかかる時間が大幅に短くなっています。

Screen 03
日次ロス記録入力画面
その日に廃棄した品目と数量を画面から入力するだけで、ロス率の日次データが自動で積み上がっていきます。以前は月末にノートやレシートをまとめて見返しながらロスを集計していたため、月の途中でどれだけ廃棄が出ているか把握する手段がありませんでした。この画面を毎日の終業時に使うことで、廃棄の傾向をリアルタイムで追えるようになっています。

Screen 04
伝票生成完了・配送準備完了通知画面
全得意先の伝票印刷が完了すると、配送準備が整ったことを示す確認画面が表示されます。複数の担当者が作業している朝の現場では、誰がどこまで作業を終えているか分かりにくいことがよくあります。この画面があることで「印刷し忘れ」「伝票の渡し忘れ」といったミスが減り、配送出発前の確認作業もスムーズになりました。

Screen 05
月次ロス・粗利レポート画面
月ごとの廃棄コストと粗利率の推移が一覧で確認できます。品目別に見ることもできるため、「どの魚種でロスが出やすいか」「どの時期に仕入れ量を絞るべきか」といった判断の根拠として活用できます。この事例では、月次レポートを3か月間継続して確認することで廃棄ロス率の8%削減につながる仕入れ量の見直しが行われました。経営者・仕入れ担当者が同じ画面を見ながら話し合える場ができたことも、改善の後押しになっています。

About this case
この開発事例について
このページでご紹介しているのは、合同会社カイゼンマニアが水産物卸・鮮魚小売業の事業者様向けにオーダーメイドで開発した業務改善アプリの事例です。同名のパッケージ製品として販売・配布はしておらず、ダウンロードや既製品としての提供も行っていません。同様の業務上の困りごとをお持ちの事業者様には、貴社の現場の流れや得意先構成・品目構成に合わせて、業務ヒアリングからゼロで設計・開発いたします。まずは現場の課題をお聞かせください。なお、本ページに登場する組織名・固有名詞の一部は、機密保持・プライバシー保護のため仮名に置き換えています。掲載しているアプリ画像も紹介用にサンプル化・加工を加えたものです。
FAQ
開発のご依頼に関するよくあるご質問
Q.このアプリは購入またはダウンロードできますか?
いいえ、これは過去にオーダーメイドで開発した事例の紹介ページです。同名の製品やパッケージとしての販売・配布は行っていません。同様の課題を解決するアプリは、貴社の業務内容に合わせて新規に設計・開発する形で承ります。まずはお問い合わせよりご相談ください。
Q.開発にかかる期間と費用の目安を教えてください。
業務の範囲や複雑さによって異なります。一般的な流れとしては、初回相談・業務ヒアリング・提案と見積もり・開発・納品という順で進みます。ヒアリング後に概算をご提示しますので、まずはご相談の場をいただけると具体的なお話ができます。
Q.小規模な水産仲卸業者でも依頼できますか?
はい、対応しています。従業員数が少ない事業者様からのご依頼も多く、「規模が小さいから」という理由でお断りすることはありません。業務の範囲に合わせて必要な機能だけを絞り込んで設計することも可能ですので、まずは現場の状況をお聞かせください。
Q.既存のシステムやExcelと連携できますか?
現場で使われている既存のツールに合わせて設計することを基本としています。Excel・freee・kintone・会計ソフトなど、すでに運用しているツールとどのように連携するかも含めて、ヒアリングの中で整理していきます。
Q.開発後の保守や追加改修はお願いできますか?
はい、納品後の保守契約と個別の改修依頼のどちらにも対応しています。現場での運用が始まると「この項目も追加したい」「集計方法を変えたい」といった要望が出てくることが多いため、長期的なお付き合いを前提にご支援しています。
Q.業務内容を共有することへのセキュリティや守秘義務の扱いは?
ヒアリングに入る前に秘密保持契約を締結しています。業務フローや取引先情報など、開発に必要な情報をお預かりする際の取り扱いについては契約書に明記し、開発完了後のソースコードはお客様に帰属する形でお渡しします。
貴社の仕入れ・伝票業務にも、同じ改善を。
市場から帰った後の転記作業、月末まとめてのロス集計、得意先ごとの手計算。そのどれもが、業務の流れに合わせて設計した仕組みで解消できます。まずは現場の話をお聞かせください。
本ページは過去の開発事例を紹介するものです。同名の製品やパッケージとして販売されているわけではありません。同様の業務改善は、貴社の業務に合わせて新規開発で承ります。本ページに登場する組織名・固有名詞の一部は機密保持・プライバシー保護のため仮名に置き換えており、掲載しているアプリ画像も紹介用にサンプル化・加工を加えたものです。
